「朔太」さんのページ

総レビュー数: 744レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

真っ直ぐな気持ちをストレートに言葉にする星野君。
真っ直ぐさに戸惑いながら、突っ込みを入れまくりながら(作中、恋人である星野を何度も殴っている)
気持ち良いポジションを探る根岸さん。

決して理想の二人とは言い難いけれど、健やかに高校生らしい恋を育む。
高校生の恋って、こうだよね、って思い出させるような温かい気持ちになります。

ここからは、個別の感想を。
・星野君の語る言葉がしっかり吟味されていて、納得性が高い。
・一方根岸さんは、女子らしくムード、情緒的セリフなので、しばしば星野家で家族会議で議論の対象に。
・脇役の陽子、塚原、杉本さんが良い。彼らの温かくも冷静な支援が高校生らしさを生んだ。
・特に塚原、陽子のクールさが存在感があって良い。普通に周りにいそう。
・デビュー作品を週刊連載に切り替えてから数年、無理を重ねて5巻でゴールしたそうです。
 毎回全力投球の読み切り型だから、内容的に濃いものに仕上がったようです。

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[投稿:2014-09-21 17:01:33] [修正:2014-09-21 17:01:33] [このレビューのURL]

8点 3×3EYES

文字通り、夢中で読みふけってしまうが、それも単行本で一気読みのせいかな。
不老不死のウー、三つ目族の超能力神話(手塚治虫の三つ目が通ると共通ネタ)、
パイと藤井八雲のあどけない恋心と、設定的には満載で連載を開始した。

描画技術も抜群で、挿絵だけで個展を開催できるほど、上級の画力。
これは間違いなく名作の部類だが、惜しむらくは皆さんご指摘の通り、15年、
40巻の長さが問題です。

この種の長編名作ものは、編集部で配慮して隔週連載にならないものかな。
(富樫氏は自主休載をするが、品質は上級を維持しているように)

連載中は、作者に時間と余裕がないのだよ。それが問題。

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[投稿:2014-08-11 18:23:18] [修正:2014-08-11 18:25:22] [このレビューのURL]

面白い!
基本は、任侠道で育った高校女教師物語なんだけれど、コメディなんですよ、これが。

女性誌好みの男前と脇役の差が激しいけど、キャラが程よく立ち、ボケと突っ込みの
バランスもヨロしい。

最終的にはラブコメっぽく終わったけど、男気が優先された展開でこれも程良い終わり方でした。

何度も読み返しそうなので、保管します。

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[投稿:2014-06-01 17:40:38] [修正:2014-06-01 17:40:38] [このレビューのURL]

8点 地雷震

当初、あまり期待せずに読み始めたが、巻が進むにつれて、ぐんぐん作者が成長し始め、

クールな主人公が周囲を巻き込みだす。

高橋ツトムの渾身の一作である。

画風は独特で、上手いと言い難い面もあるが、魅せる。

佐藤秀峰らにも受け継がれた感じ。

もう一度読みたくなる作品。

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[投稿:2012-11-13 03:03:22] [修正:2012-11-13 03:03:22] [このレビューのURL]

医療問題を扱ったマンガというより、障害者や精神病患者と社会の関係に

一石を投じたマンガ。これは、一人の医者や一人のジャーナリストでは

どうしようもない問題。政治家やマスコミは、問題の複雑さに目を向けない

から、解決の糸口すらない。

結局、誰がいつ遭遇してもおかしくないような悲劇が、この社会のどこかで

だれかがひっそりと引き受けているということに、皆が気がつくべきなのだ。

アフリカ難民や中東の戦争など遠い悲劇より、身近な人達の悲劇への負担を

軽くしたい。・・・本作品の教訓か。

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[投稿:2012-09-17 19:24:14] [修正:2012-09-17 19:24:14] [このレビューのURL]

佐々木倫子ワールド満開です。

女性画特有の動きのない絵柄ながら、吹き出し外の台詞がイチイチがギャグに

なっていますから、1ページごとに堪能できます。

なんといってもオーナー黒須の我侭振りが秀逸で、結果的にこれがレストランの

原動力になっている。

こんなレストランがあれば、ご贔屓にするのに。

ただ、昔「王様のレストラン」ってドラマがあったのだけど、

何かシナリオコンセプトはパクッてないかい??

全巻所有。

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[投稿:2011-01-02 10:10:47] [修正:2012-08-15 10:10:39] [このレビューのURL]

8点 HOTEL

石森章太郎は、言わずと知れた手塚治虫と並ぶ漫画創生期の天才である。

500巻770作品をこの世に残し、60歳でこの世を去った。

個人的には、サイボーグ009、佐武と市捕物控に出会えた驚愕の思いが

何十年も継続しているので、本作品はこれに準じてしまうけれども、

ホテルという単純は舞台仕掛けで37巻にわたる読みきり物語を創出する

そのポテンシャルの高さに圧倒される。

一つ一つの作品は良く練られ各回完結している。手塚のブラックジャックに

似た凄さを感じる。恐らく、競い合うように作品を毎週世に出していたのだろう。

物語、作品にプロの美しさ、潔さがテーマに頻出するが、自らをそこに

投影していたのではないか。



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[投稿:2011-12-31 18:47:48] [修正:2011-12-31 18:47:48] [このレビューのURL]

子供は時に残酷で、平気で人を傷つけ、傷つけたことを忘れ何事も無かった

かのように大人になっていく。正義の味方であるはずのケンジですら

そうなのであって、凡人の私達はなんと罪深い存在か。

その罪が”ともだち”を生み出したのである。

このように理解すれば、長編ではあるが、どこにも破綻はなく

”ともだち”は彼らである必然性がある。


長編ではあるが、全ての伏線は、最終話に終結してきているではないか。

20世紀少年達のひりりとした悲しみを痛みを21世紀に持ち越して。

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[投稿:2011-09-13 21:08:24] [修正:2011-09-13 21:08:24] [このレビューのURL]

家出をして東京に出てくる兄弟が、最初に出会う人物がイトキン。

上野動物園への案内をしてもらうが、これが有料。漢字も読めない上、

腕っ節もからっきしで、姿も異様。良い部分を見つけるのが困難な人物で、

第1話に登場する脇役か、と思っていたら、なんと最終話まで付いてくる

準主役ではないか。

すぐ夫という主人公のネーミングからいい加減で、これも徹底した駄目男である。

通常では、とてもこの二人を中心に物語は構成できそうにないが、ところどころで

オンナにもてたり、周囲の信頼を得たりして駄目人間でも生きる意味を与える。

しかし、結局はギャグマンガの宿命であるが、それが伏線として更なる笑える逆境となって落ちる。

日本一億総中流時代だった20年前の世代やそこに育てられた子供には笑えても、

戦中戦後世代あるいは今後の就職難民世代は笑えるのだろうか。

いつまでも、すぐ夫やイトキンは架空の人物として笑いたい。

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[投稿:2011-01-08 17:38:38] [修正:2011-01-08 17:38:38] [このレビューのURL]

What’s Michelでギャグに特化し過ぎた分、純なスポ根でまとめてみたい

思いが生まれたのでしょうか。ギャグの配分が減って、本気具合が増えています。

しかし、小林まことならではのピュアなお笑いは健在で、これがなければ

小林まことではない訳で、程よいバランスのとれた作品に仕上がりました。

結局、その後これを超えるものは出てこず残念ではありますが、これが代表作品になりました。

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[投稿:2011-01-03 10:35:24] [修正:2011-01-03 10:35:24] [このレビューのURL]

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