「朔太」さんのページ
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- 病弱だった少年時代から、読みたくて読みたくて仕方のない漫画が周囲に沢山ありました。他にすることもない寝床で読む漫画は、1ページ1ページが宝物のようで、丹念に時間をかけて食べるように吸収されていきました。漫画のある国に生まれて良かった、と思えるくらいの喜びでした。以来、数十年、私の周りには多数の未読の漫画本が常備されています。漫画がサブカルチャーと位置付けられて久しいですが、今や映画もドラマも漫画が原作でないものが珍しくなってきました。文化としての名作漫画を探しつつ、私個人の探訪歴(読書歴)として、このサイトを利用させてもらっています。
8点 ラブロマ
真っ直ぐな気持ちをストレートに言葉にする星野君。
真っ直ぐさに戸惑いながら、突っ込みを入れまくりながら(作中、恋人である星野を何度も殴っている)
気持ち良いポジションを探る根岸さん。
決して理想の二人とは言い難いけれど、健やかに高校生らしい恋を育む。
高校生の恋って、こうだよね、って思い出させるような温かい気持ちになります。
ここからは、個別の感想を。
・星野君の語る言葉がしっかり吟味されていて、納得性が高い。
・一方根岸さんは、女子らしくムード、情緒的セリフなので、しばしば星野家で家族会議で議論の対象に。
・脇役の陽子、塚原、杉本さんが良い。彼らの温かくも冷静な支援が高校生らしさを生んだ。
・特に塚原、陽子のクールさが存在感があって良い。普通に周りにいそう。
・デビュー作品を週刊連載に切り替えてから数年、無理を重ねて5巻でゴールしたそうです。
毎回全力投球の読み切り型だから、内容的に濃いものに仕上がったようです。
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[投稿:2014-09-21 17:01:33] [修正:2014-09-21 17:01:33] [このレビューのURL]
8点 3×3EYES
文字通り、夢中で読みふけってしまうが、それも単行本で一気読みのせいかな。
不老不死のウー、三つ目族の超能力神話(手塚治虫の三つ目が通ると共通ネタ)、
パイと藤井八雲のあどけない恋心と、設定的には満載で連載を開始した。
描画技術も抜群で、挿絵だけで個展を開催できるほど、上級の画力。
これは間違いなく名作の部類だが、惜しむらくは皆さんご指摘の通り、15年、
40巻の長さが問題です。
この種の長編名作ものは、編集部で配慮して隔週連載にならないものかな。
(富樫氏は自主休載をするが、品質は上級を維持しているように)
連載中は、作者に時間と余裕がないのだよ。それが問題。
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[投稿:2014-08-11 18:23:18] [修正:2014-08-11 18:25:22] [このレビューのURL]
8点 ごくせん
面白い!
基本は、任侠道で育った高校女教師物語なんだけれど、コメディなんですよ、これが。
女性誌好みの男前と脇役の差が激しいけど、キャラが程よく立ち、ボケと突っ込みの
バランスもヨロしい。
最終的にはラブコメっぽく終わったけど、男気が優先された展開でこれも程良い終わり方でした。
何度も読み返しそうなので、保管します。
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[投稿:2014-06-01 17:40:38] [修正:2014-06-01 17:40:38] [このレビューのURL]
8点 地雷震
当初、あまり期待せずに読み始めたが、巻が進むにつれて、ぐんぐん作者が成長し始め、
クールな主人公が周囲を巻き込みだす。
高橋ツトムの渾身の一作である。
画風は独特で、上手いと言い難い面もあるが、魅せる。
佐藤秀峰らにも受け継がれた感じ。
もう一度読みたくなる作品。
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[投稿:2012-11-13 03:03:22] [修正:2012-11-13 03:03:22] [このレビューのURL]
医療問題を扱ったマンガというより、障害者や精神病患者と社会の関係に
一石を投じたマンガ。これは、一人の医者や一人のジャーナリストでは
どうしようもない問題。政治家やマスコミは、問題の複雑さに目を向けない
から、解決の糸口すらない。
結局、誰がいつ遭遇してもおかしくないような悲劇が、この社会のどこかで
だれかがひっそりと引き受けているということに、皆が気がつくべきなのだ。
アフリカ難民や中東の戦争など遠い悲劇より、身近な人達の悲劇への負担を
軽くしたい。・・・本作品の教訓か。
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[投稿:2012-09-17 19:24:14] [修正:2012-09-17 19:24:14] [このレビューのURL]
佐々木倫子ワールド満開です。
女性画特有の動きのない絵柄ながら、吹き出し外の台詞がイチイチがギャグに
なっていますから、1ページごとに堪能できます。
なんといってもオーナー黒須の我侭振りが秀逸で、結果的にこれがレストランの
原動力になっている。
こんなレストランがあれば、ご贔屓にするのに。
ただ、昔「王様のレストラン」ってドラマがあったのだけど、
何かシナリオコンセプトはパクッてないかい??
全巻所有。
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[投稿:2011-01-02 10:10:47] [修正:2012-08-15 10:10:39] [このレビューのURL]
8点 HOTEL
石森章太郎は、言わずと知れた手塚治虫と並ぶ漫画創生期の天才である。
500巻770作品をこの世に残し、60歳でこの世を去った。
個人的には、サイボーグ009、佐武と市捕物控に出会えた驚愕の思いが
何十年も継続しているので、本作品はこれに準じてしまうけれども、
ホテルという単純は舞台仕掛けで37巻にわたる読みきり物語を創出する
そのポテンシャルの高さに圧倒される。
一つ一つの作品は良く練られ各回完結している。手塚のブラックジャックに
似た凄さを感じる。恐らく、競い合うように作品を毎週世に出していたのだろう。
物語、作品にプロの美しさ、潔さがテーマに頻出するが、自らをそこに
投影していたのではないか。
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[投稿:2011-12-31 18:47:48] [修正:2011-12-31 18:47:48] [このレビューのURL]
8点 21世紀少年
子供は時に残酷で、平気で人を傷つけ、傷つけたことを忘れ何事も無かった
かのように大人になっていく。正義の味方であるはずのケンジですら
そうなのであって、凡人の私達はなんと罪深い存在か。
その罪が”ともだち”を生み出したのである。
このように理解すれば、長編ではあるが、どこにも破綻はなく
”ともだち”は彼らである必然性がある。
長編ではあるが、全ての伏線は、最終話に終結してきているではないか。
20世紀少年達のひりりとした悲しみを痛みを21世紀に持ち越して。
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[投稿:2011-09-13 21:08:24] [修正:2011-09-13 21:08:24] [このレビューのURL]
8点 僕といっしょ
家出をして東京に出てくる兄弟が、最初に出会う人物がイトキン。
上野動物園への案内をしてもらうが、これが有料。漢字も読めない上、
腕っ節もからっきしで、姿も異様。良い部分を見つけるのが困難な人物で、
第1話に登場する脇役か、と思っていたら、なんと最終話まで付いてくる
準主役ではないか。
すぐ夫という主人公のネーミングからいい加減で、これも徹底した駄目男である。
通常では、とてもこの二人を中心に物語は構成できそうにないが、ところどころで
オンナにもてたり、周囲の信頼を得たりして駄目人間でも生きる意味を与える。
しかし、結局はギャグマンガの宿命であるが、それが伏線として更なる笑える逆境となって落ちる。
日本一億総中流時代だった20年前の世代やそこに育てられた子供には笑えても、
戦中戦後世代あるいは今後の就職難民世代は笑えるのだろうか。
いつまでも、すぐ夫やイトキンは架空の人物として笑いたい。
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[投稿:2011-01-08 17:38:38] [修正:2011-01-08 17:38:38] [このレビューのURL]
8点 柔道部物語
What’s Michelでギャグに特化し過ぎた分、純なスポ根でまとめてみたい
思いが生まれたのでしょうか。ギャグの配分が減って、本気具合が増えています。
しかし、小林まことならではのピュアなお笑いは健在で、これがなければ
小林まことではない訳で、程よいバランスのとれた作品に仕上がりました。
結局、その後これを超えるものは出てこず残念ではありますが、これが代表作品になりました。
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[投稿:2011-01-03 10:35:24] [修正:2011-01-03 10:35:24] [このレビューのURL]
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