「朔太」さんのページ
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- 病弱だった少年時代から、読みたくて読みたくて仕方のない漫画が周囲に沢山ありました。他にすることもない寝床で読む漫画は、1ページ1ページが宝物のようで、丹念に時間をかけて食べるように吸収されていきました。漫画のある国に生まれて良かった、と思えるくらいの喜びでした。以来、数十年、私の周りには多数の未読の漫画本が常備されています。漫画がサブカルチャーと位置付けられて久しいですが、今や映画もドラマも漫画が原作でないものが珍しくなってきました。文化としての名作漫画を探しつつ、私個人の探訪歴(読書歴)として、このサイトを利用させてもらっています。

6点 ソラニン
「おやすみプンプン」を先行して読んでしまったので
浅野に対するハードルを上げてしまいました。
それほどプンプンには衝撃を受けてしまいました。
本作の単行本帯の言葉を借りますと
「気だるい平和。ダラッとつづく日常。川の流れる街。
大人になっていく僕ら。青春狂想曲。」となかなかの
上手いコピーです。
モラトリアム時代の青春の閉塞感は、
「何でもできる、何でも志してよい、
だけど何ができる、何ができる?」の自問自答の繰り返しです。
そんな息苦しさを上手く表現しています。
芽衣子はこの後、普通に大人の生活で無感動に
生き続けるのでしょう。
それは決して否定的な意味ではなく、種田との共有
した時間があったからこそ大人になれたと感じながら。
敢えて注文をつけますと、若者の夢はミュージシャンを
志すことしかないのでしょうか?
バンドを組むことでとてもステレオタイプな
ストーリーになってしましました。
残念ながら同人誌の作家さんの良くありがちな設定
パターンなんですよ。
その有りがちな王道青春物語を敢えてプロならこんな
風に仕上げるんだという見せつけが意図なら、
それもアリですが、
そこまでの評価を与えることはできませんでした。
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[投稿:2020-04-26 15:26:00] [修正:2020-04-26 15:26:00] [このレビューのURL]
7点 クロコーチ
警察組織の公安に対しては、活動が非公開なので漫画ネタ、
ドラマ・映画ネタになった作品は、過去に多数ありました。
本作品もその路線を踏襲しています。
こうなると本当の権力がどこにあるのか、誰が裏権力者な
のか、裏組織の謎が面白みが大半になりますので、
複雑な権力構造と登場人物が複層化してしまい、
長々と続くと読み続けるのが辛くなってきます。
この作品がそれでも何とか支持できるのは、絵が可愛く、
黒刑事である主人公も脂ぎった顔形なはずですが
魅力的に見えます。
これは画力の高さだと思います。
「桜、三億円」編がひと段落した7巻まで読んだところで、
一旦止めようと思います。
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[投稿:2020-04-16 18:06:17] [修正:2020-04-16 18:06:17] [このレビューのURL]
9点 大阪ハムレット
ヒューマンドラマを集めた短編集です。
テレビドラマ、映画をはじめ小説や漫画のヒューマン
ドラマには、哀しみとともに救いが無いと成立しないものです。
本作品は、哀しみやペーソスが主たるベーステイスト
なのですが、必ずしも救いが存在するわけでもなく、
良い人たちが作るドラマでもないのが特徴です。
その代わりに、“大阪テイスト”という
「転んでもただでは起きひんで」という精神、
したたかさが添え物に味付けされています。
独特の絵柄(私は描かれる美人が好きではないので
評価は高くないですが)と相まって、独特の大阪人間
ドラマが描かれています。
それを最初から狙って描かれたのは、タイトルを
見ても明らかであり、森下裕美さんがそれを
とても好きでそれを愛情をもって表現したいと
思っている気持ちがシッカリと伝わってきます。
それぞれの短編は珠玉のような輝きを放っており、
記憶に残る名作と言えます。
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[投稿:2020-04-13 16:42:09] [修正:2020-04-13 16:42:09] [このレビューのURL]
5点 仮面ティーチャー
GTOが代表作品になってしまった感のある藤沢とおる氏
ですが、GTO連載時には突き抜けた面白さがありました。
特に、退廃的なギャグが好きで、これは次々と傑作が
生まれてくるんだろうと期待した作家さんのひとりでした。
しかし、その後は数は出しても、結局GTO以上の
作品は生まれず、鳴かず飛ばずで、ついには50歳以上の
ベテランになってしましました。
本作品は、藤沢氏の最も勢いのあったGTOを下敷きに
若干少し変化球で勝負しましたが、結局中途半端な
テイストになってしまいました。
GTO以上の作品はもう生まれないのでしょうか。
がんばれ!藤沢とおる。
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[投稿:2020-04-04 13:09:59] [修正:2020-04-04 13:09:59] [このレビューのURL]
7点 男どアホウ甲子園
水島先生初期の頃の最初のヒット作品です。
水島作品は徹底して野球だけをテーマにされていますが、
たぶんこの作品以前は、いろいろ描かれておられた
はずですので、この作品の成功が契機になって、ドカベン、
あぶさんにつながっていったのだと想像しています。
藤村甲子園、豆タンなど、主人公、脇役の原型もここにあります。
しかし、よく見ると原作者は別におられたのですね。
意外でした。
以降の水島作品には、当たり外れが結構あったり、
やや歪んだシナリオ展開があったりしますが、
この作品はキチンとしていたように思います。
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[投稿:2020-03-23 20:08:21] [修正:2020-03-23 20:08:21] [このレビューのURL]
6点 花縄
小池一夫の世界が堪能できます。
鬼平こと長谷川平蔵の晩年に、女で身を崩して死を
想う日々の元大関玉椿との出会いで物語が始まります。
小池一夫の武士の世界には、常に死を引き換えに
生を輝かす道筋が示されます。
いつもそれがとても潔く、美しく見えるので素晴らしいです。
今回も死を覚悟した自分を生かす鬼平への恩義により
輝く生を見せる主人公の姿がテーマです。
お約束通りに、二人の美しい女性との結ばれない
恋愛関係も物語を輝かせます。
やや物足りないのは、捕り物帳にしては謎の深みがなく、
他の作品に比べて情実の淡白さも気になりました。
昭和の時代はもっと濃い情実ぶりがお得意だった
ように思いましたが。
小池一夫に並ぶ人情作家が最近見当たらないのが残念に思えます。
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[投稿:2020-03-09 18:43:36] [修正:2020-03-09 18:43:36] [このレビューのURL]
5点 釣りキチ三平
私自身は、まず絵が合わないので、評価が低くなります。
不自然に動きがオーバーアクションで、可愛い絵柄なん
ですがその割にはヒロインに色気がなく魅力がありません。
釣り自体がうんちくになりがちなので、なかなか興味が
深まらない印象です。
それでも、釣りがスポーツとして認知されだしたのは、
この漫画の功績でしょう。
長期連載を達成したことは、支持されてきた証だと思います。
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[投稿:2020-03-06 02:12:33] [修正:2020-03-06 02:12:33] [このレビューのURL]
3点 BIBLE
村枝氏が高校時代に読み切りを描き(未掲載)、
1980年前後に一度初単行本作品としてまとめ、
それを原型とした「RED」を1999年に連載開始との
経緯が、単行本あとがきに書かれています。
読めばまさに「RED」の雛形そのものでした。
村枝氏の描きたい未開拓地、ここではアフリカ
統一戦線での戦場でのならず者同士の小競り合いを
背景に、仲間の友情を基軸にしたお話しです。
画はそこそこ上手いのですが、残念ながら
セリフ回しやストーリー展開は大人の鑑賞には耐えず、
少年誌向けの範囲は超えられない印象です。
「RED」に対して評価が高い人にはお勧めですが、
そうでない人には同じ話を読まされている印象が
拭えないでしょう。
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[投稿:2020-03-02 18:53:38] [修正:2020-03-02 18:53:38] [このレビューのURL]
9点 カムイ伝(第二部)
命を懸けて自由を求める抜け忍カムイの戦いのお話です。
久し振りに20巻を再読してみました。
自分の必殺技は、知られてしまった以上は必ず仕留める鉄則が
あります。
手の内を知られた敵は、2度目は必ず対策を講じるため、
必殺技も無効化されるのですね。
本当の意味で命掛けだから、絶対です。
50年前にこんな権謀術策のリアルな忍者のストーリーが
存在したとは驚きです。
横山光輝と白土三平で完成された世界は、あえて言えば
岸本斉史「ナルト」に引き継がれ、時代を超えて子供たちの
支持を得たように思います。
以上は少年誌に掲載された第一部のお話。
第二部は、青年誌に掲載されたもので術や戦いよりも、
身を隠すために周囲を巻き込んで起こる障害や仲間の
ストーリーが新たに生まれました。
やや大人テイストであり、本来の抜け忍の悲哀物語です。
白土三平の描きたかった世界はむしろこちらだったと思われます。
いずれにしても、1965年に生まれた忍者物語は、
55年を経ても全く陳腐化せず、むしろ未だに輝きを
放つ神々しさを感じてしまします。
後世に残したいレジェンド作品です。
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[投稿:2020-02-26 21:04:54] [修正:2020-02-26 21:04:54] [このレビューのURL]
7点 僕だけがいない街
全8巻+番外編が破綻なく計画通りストーリーが
展開されたように思えるほどしっかりとした
サスペンスドラマ仕立ての作品でした。
後から思えば、2部構成であり、当初は連続殺人事件
だとも気づかないうちに先行的に主人公の特殊
能力の説明に時間が費やされます。
いつの間にか母親殺しの犯人として逮捕されると
いう衝撃的な1巻の結末から始まります。
しかし、時間遡行と本人の努力により何度も
その現実は塗り替えられるというドラマですね。
全く影すら見せない真犯人とその意図を図りかねる
うちに物語は進展するのですが、残念ながら早い
段階で真犯人は推測できてしまいます。
というのも、子供は多くとも大人の登場人物が
少なすぎますから、簡単に目星がつきます。
大半の興味がここで失われてしまう無念さがありました。
それも6巻で真犯人が暴露されましたが。
ここからが第二部ですね。
第一部に比べると、回想シーンが多くて心理描写の
絵が多く、少し冗長でしたね。
ページをめくるスピードも速くなり、アッと言う
間の最終巻でした。
ここはもっと詰めれたかもです。
ということで、最初の設定や伏線の面白さにどんどん
引き込まれましたので、とても面白く感じましたが、
いわゆる尻すぼみの無念さも残りました。
もうひとひねりできたかもしれません。
あと少しの工夫さえあれば名作になり得た感があります。
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[投稿:2020-02-18 18:55:21] [修正:2020-02-18 18:55:21] [このレビューのURL]
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