「朔太」さんのページ
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- 病弱だった少年時代から、読みたくて読みたくて仕方のない漫画が周囲に沢山ありました。他にすることもない寝床で読む漫画は、1ページ1ページが宝物のようで、丹念に時間をかけて食べるように吸収されていきました。漫画のある国に生まれて良かった、と思えるくらいの喜びでした。以来、数十年、私の周りには多数の未読の漫画本が常備されています。漫画がサブカルチャーと位置付けられて久しいですが、今や映画もドラマも漫画が原作でないものが珍しくなってきました。文化としての名作漫画を探しつつ、私個人の探訪歴(読書歴)として、このサイトを利用させてもらっています。

6点 吉祥天女
伝説の作家の一人、吉田秋生の出世作。
絶世の美女で、地元の由緒ある資産家の孫娘・小夜子が主人公です。
美しいが故に常に男たちから邪まな欲望を抱かれて来た小夜子の
復讐心の凄まじさには背筋が凍るような恐ろしさを感じます。
今も根底には脈々と流れている男尊女卑の風習に泣かされ
続けて来た女たち全ての復讐心の象徴が彼女の存在であるか
のように感じられます。
完璧な女が行う計画と行動は、慈悲の心を持つ反面、
人を罰するという神をも恐れぬ所作になっており、人知を超えた
“天祥天女”のごとくということでしょうか。
漫画ではありますが、文芸的な小説の世界を強く感じさせる作品です。
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[投稿:2017-05-25 05:11:55] [修正:2017-05-25 05:11:55] [このレビューのURL]
6点 ソムリエール
ワインに関する薀蓄が柱になって、ワインの出自、背景を絡めて
ヒューマンな物語を紡ぐというパターンです。
ワインを主題にした類似作品として、ソムリエ、神の雫などが
ありますが、本作品はほぼ最後発になるかと思います。
主人公が女性という差別化をしたお蔭で、やわらかいヒューマン
ドラマの雰囲気が良く出ましたが、プロでもなく、孤児院育ちの
主人公がワインの知識や試飲の機会に恵まれたというのは
違和感がありますね。
第一話から主軸になっていたのは、主人公にとっての
足長おじさんに関する謎です。
が、2巻あたりからは放置されてしまいました。
あれはどうなった、といぶかしく思っていると突如18巻で
陳腐な過去の出自が明かされるという、つじつま合わせの
ような展開には失望してしまいました。
ワインの知識の世界はあまりに広大で、関心を持てる人以外には、
ちょっと辛い作品かもしれません。
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[投稿:2017-04-19 19:41:51] [修正:2017-04-19 19:41:51] [このレビューのURL]
6点 ぎんぎつね
神に仕える神使であるお狐さんの銀次郎が、タイトルでもあり主人公です。
しかし、実際のお話は神社の娘を中心に展開します。
ぎんぎつね自身は常にお昼寝中で、自身のセリフに「人間の生活に
口出しはしない。常に見つめているだけだ、何十年も何百年も。」
とあります。
この穏やかさ、静寂さの中に混じる人間の営みが、何となく愛おしいのですね。
これといった事件もワクワクする展開も一切ありませんが、ゆったりとした
時間の流れを感じる魅力がこの作品にはありそうです。
ただし、人によっては面白みの少ない展開に評価が下がるかもしれませんが。
神社フェチあるいはオタクのための知識も満載です。
ちなみに神主と宮司の違いは分かりますか?
神主というのは神職というか職業を表す俗称のようです。
決して役職ではないそうです。
一方の宮司は神社の責任者を務める代表者のことだそうです。
こんな知識がおまけのページで満載です。
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[投稿:2017-04-16 13:28:28] [修正:2017-04-16 13:28:28] [このレビューのURL]
6点 死刑囚042
面白い設定に引き込まれます。
大量殺人犯も裁判時点で悔悛の情が認められれば、死刑にはならない
のですよね、日本の実状では。
だから、本作品のようなケースである従順で社会適応性があって、
周辺の人間が同情するような死刑囚は、現実には存在しないはず、
とウガッタ目でみてしまうほど、やや非現実的な世界のような気がしました。
死刑制度について論評は避けたというより、そこに主題はなく、
行動に極限的に制約を受ける人間が何に生きがいだとか、幸せを求めるのか、
という点に見どころがあったように思います。
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[投稿:2017-03-26 17:33:35] [修正:2017-03-26 17:33:35] [このレビューのURL]
6点 とある科学の超電磁砲
御坂美琴の女子中学生ぶりが炸裂する日常と超能力レールガンを
工夫しながら敵と戦う非日常が、うまいバランスで展開されています。
女子中の学園生活に適度なゆるさがあります。
レベルの高い戦いが中心ですが、それなりに先を読みたくなる
感動も配してあって、楽しめました。
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[投稿:2017-03-09 21:51:40] [修正:2017-03-09 21:51:40] [このレビューのURL]
6点 S 最後の警官
警察組織に2つの特殊部隊組織があって、すなわち
SAT:警視庁警備部特殊部隊 Special Assault Team
SIT:警察庁刑事部特殊捜査班 Special Investigation Team
が凶悪犯などの排除、要するに狙撃も厭わない特殊部隊です。
しかし、日本という平和ボケした国家では、様々な制約があって、十分なコンセンサスが
得られているわけではない、という前提を理解しないと、この作品は楽しめません。
というのも、主人公たちの所属する新組織は、すなわち
NPS:警察庁特殊急襲捜査班 National Police Safetyrescue
の架空の組織なのですが、上記2つのS組織に加えて、必要性が理解しにくいのです。
読み進めますと、本来SATだけで十分なのですが、国民に十分必要性を認知されるためには、
排除ではなく確保を使命とする組織がその前に必要ということで組織化されたようです。
が、当事者のリーダーはその思惑以上にリベラルな考え方で、同時に主人公神御蔵は
拳銃を持たないで凶悪犯の前に立つ平和主義者なのです。
本作品の難しさというか、今一歩感情移入できないところがあるのは、SATやNPSに対して
イデオロギー闘争があって、どうやら原作者は主人公であるNPSに肩入れしているらしい
のですが、普通に考えてNPSなど不要で、SATを強化すべきと思えるところが原因です。
どう考えても凶悪犯の前に丸腰で立つ警官など非現実的でしょう。
だから、副題、”最後の警官”なのでしょうか?
娯楽作品としては、SATに一人で立ち向かう元警官の野戦は、良く練れていましたし、誘拐編も引き込まれました。
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[投稿:2017-01-09 17:24:45] [修正:2017-01-09 17:27:57] [このレビューのURL]
6点 ハリスの旋風
巨匠ちばてつやの初期の作品。
学校は大嫌いで喧嘩に明け暮れる毎日の主人公石田国松。
ハリス学園に迎え入れられるや、野球、剣道、ボクシング、
サッカーと運動万能ぶりで大活躍します。
しかし、元来がヒーロータイプの主人公は絶対出てこない
同氏の漫画ですから、乱闘騒ぎになったり、対抗して
新拳闘部を立ち上げたり、とその都度違った形の活躍を
します。
単純に学園スポーツものかと言えばそうでもなく、自身の
活躍を新聞記事をしてしまうような文化部的な活躍もあったりします。
父が交通事故に遭えば、一家を支えるために学園を一時的に
離れアルバイトもしたりと縦横無尽な展開に驚きます。
ちばてつや氏の原点とも言える作品です。
漫画・アニメファンは一読してほしいです。
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[投稿:2016-12-14 21:31:08] [修正:2016-12-15 12:16:30] [このレビューのURL]
6点 ダブルフェイス
8年に亘る連載と24巻完結を思うと、長編ならではの一貫性とエンターテインメントを感じる作品でした。
<展開>
・前半は世間の小悪を見つけては退治する「世直しマン」の陳腐さが鼻につきます。世を忍ぶ冴えない街金サラリーマンを装いながら、小悪党と遭遇するなり「負債あり」とかなんとか言いながら自分の利益につながらない征伐をする単発読み切り風のお話が延々と続いていました。
10巻くらいまで続いた後は、主人公春居の過去との因果とからめて、巨悪の柳原代議士との対決が始まります。
隠されていたはずのヒーローの過去や正体まで敵に知られるようになってくると、それまでの無敵感からそれなりのハラハラ感が生まれてきます。
様々な敵味方あるいは正体を探るジャーナリストを並行に登場させるあたりは巧妙でした。
<作画>
・ベテラン細野不二彦ですので、安定した筆使いではありますが、いつまでたっても上手い絵とは思えないのは私だけでしょうか?
・一方で巨匠手塚治虫の影響を受けたかのような人物画も嫌いではありません。
<エンターテインメント性>
・ダブルフェイスの題名通りに、表裏の顔を持つヒーローの活躍は、前半は狙い通りとは言えず、飽きがくるものでした。
しかし、その表裏二面性が崩壊する危機が近くなればなるほど面白さが出てくるという構成でした。後半だれがちな作品が多い中で、最終話にかけて盛り上がりを見せる作品です。
ギャラリーフェイクとともに、長編2大作品として細野氏の代表作になりました。
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[投稿:2016-12-04 17:21:43] [修正:2016-12-04 17:22:55] [このレビューのURL]
6点 踊る警官
浦沢直樹の初期短編作品集といった趣のある作品。
バンドで有名になるまでの、ほんの腰掛けで交番勤務の警察官をやって
いる若者、山下は、飲酒運転を見逃してやる代わりに、自分のライブの
チケットを売り付けるような警官です。
本業には身が入らず、バンドでの成功を夢見る彼には、警官なんて
仕事は腰掛けでしかありません。
そんな警官らしくない警官主人公山下が、毎回、ひょんなことから
思わぬ偶然を絡めて事件を解決していきます。
ご承知の通り、浦沢直樹氏はMONSTER以降とそれ以前で異なる作風を
見せています。本作品には、YAWARAやHAPPY!などのドタバタ
スポーツコメディと同じ作風を感じさせる同氏の基盤を伺わせます。
浦沢ファンには、ぜひ一読頂ければと思います。
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[投稿:2016-11-22 04:48:24] [修正:2016-11-22 04:48:24] [このレビューのURL]
6点 包丁無宿
お好み屋さんとかうどん屋さんとか、下町の小さな食堂には必ず置いてあったような気がします。
主人公暮流助の「桐の家」での修行が一流だったため、彼の作る料理は常に和食の粋を集めたものでした。文字通り包丁一本であらゆる料理がこさえられ、芸術を連想させます。
和食創作が芸術の域にあることは一部の人たちは知っていましたが、世に啓蒙した功績は大でした。
それも町のうどん屋さんを通じて。
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[投稿:2016-11-15 05:24:03] [修正:2016-11-15 05:24:03] [このレビューのURL]
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